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鎮魂 3.11 平成三陸大津波
岩手県気仙地域(大船渡市・陸前高田市・住田町)の被災と復興の記録
被災からの軌跡(200頁)、そして地域は(172頁  陸前高田市・大船渡市 津波浸水図付 DVD付)

出版社:東海新報社
発行年:2012
判型:A4(210 x 297 mm)
並製本(2冊+DVD 箱入り) 146頁
ISBN978-4-905336-03-7
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<あとがきより>
 この大震災を目の当たりにしていまさらながら自然災害のすざましさを思い知らされ、もし自然が秘めたエネルギーの果てしなさというものを以前から学び、知らされていれば、これほど多くの犠牲者を出さずにすんだのではないかと誰しも痛感したはずである。この記録集はその反省と、二度と同じ災禍を繰り返させてはならないという、将来の備えを固めるために発行することになったものである。
 発刊に当たり、まずもって震災直後から被災地に多大な救援物資や義援金、励ましの言葉を寄せて下さった全国各地、そして世界各国の方々に心からの感謝と敬意を表したい。 
悲嘆と慟哭と絶望とが交錯する中、焦土と化したこの土地で、どのように生活し、どのように再建し、どのように希望をつなげてゆけばよいのか、まさに暗黒が立ちこめたような境地にあった。そうしたわれわれの心の支えとなったのは、県境や国境を越えて寄せられた多くの方々からの善意であった。
 われわれは残された者の務めを見直し、真っ正面から向き合う覚悟と勇気を取り戻した。それは被災地自身の意思でもあるが、間髪を入れず人員、機動力ともに史上初の大動員を断行し、安心感を与えてくれた自衛隊、警察、海上保安庁、消防など防災・治安・救難をつかさどる各公共機関と団体、そして国内外を問わずすぐさまかけつけてくれたボランティアや慈善団体、さらには何か手伝いたいと自発的に組織された多様多彩なグループ等々の強力かつ慈愛にあふれた温かいサポートが大きな原動力となったことは申すまでもない。
 こうした多くの支えがあったればこそ、被災した建物の解体やがれきの撤去が目に見えて進み、復興への希望が次第に像を結びつつある現在があり、われわれがある。実に感謝に堪えない。ここに改めて満腔の敬意を表し御礼を申し上げたいと思う。
 記録集の出版に際しては地域の方々からも大変貴重な写真や体験談を多数提供いただいた。心より感謝を申し上げる次第である。ただ、諸事情により掲載しかねたものが少なからずあったことはお許し頂きたい。
  平成24年3月11日
                                     株式会社東海新報社 記録集スタッフ一同