釜石四季彩 伝えたい釜石がここにある
発行:藤枝 宏
発行年:2012年3月20日
判型:A4判(210�×297�)
製本:簡易製本 120頁
※別途送料430円(税込)がかかります
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<店主お勧めのポイント>
この本の著者でもあり写真を撮影したカメラマンでもある藤枝宏さんは、東日本大震災後、釜石の写真集を3冊出しています。
1冊目が、2011年8月に出した『釜石の記録 東日本大震災 平成大津波2011.3.11』。2冊目が翌年の2012年3月に出版した本書『釜石四季彩 伝えたい釜石がここにある』。3冊目が同じ年の7月に出した『釜石心の風景』です。
この本は、「あとがき」によれば2004年に写真集「釜石」として出版し、完売。復刊の要望が多くある中で大震災に遭ってしまいました。釜石市内に住んでいた藤枝さんも被災し、貴重なデータを流してしまいましたが、印刷会社に残っていたデータに、ガレキの中から見つけ出したデータを追加して出版したのがこの写真集だということです。
東日本大震災では三陸沿岸の多くの町が被災しましたが、家と共に家族の歴史の証である写真をすべて失った方も多くいました。その様な人たちにとっては、ガレキの中から出てきた1枚の写真が大きな慰めになったものでした。
長い年月住み慣れた町を失った人にとっても、懐かしい町並みの写真は同様の慰めとなりました。藤枝さんが震災後の2年間で3冊の釜石の写真集を出したのは、多くの釜石市民の心を慰めたのと同時に、ひとりの釜石市民である藤枝さん自身の心の隙間を埋めるための必要な仕事だったのだろうなと感じました。