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絵本 ふろしきづつみ
発行日:2013年3月11日
    2022年8月 2刷
語り手:小松フスミ
文と絵:小松則也
英訳: Stephen Coler
発行:有限会社ツーワンライフ
※この商品には別途送料407円(税込み)がかかります

<店主おすすめのポイント>
「2011年3月11日、午後2時46分、あの日、あの時、父と母と妹の3人は、県立高田病院4階の病室におりました。私がその事を知ったのは、震災から一週間が過ぎてからでした。・・・」と始まるこの絵本を書いたのは、小学校の現役の先生・小松則也さんです。
 小松さんは、当時、岩手県の内陸で勤務しており、三陸町吉浜の家族3人が、まさかあの津波で水没してしまった陸前高田市の高田病院にいたなどとは夢にも思っていなかったのです。
 高田病院を襲った津波は3人がいた病室にも流れ込み、ベットのマットがボートのように浮かび、小松先生のお母さんと妹は波に沈んだベットのパイプや棚の上につま立ちしながらマットにしがみついたと言います。
 そんなとき、流れ着いてきたのが「ふろしきづつみ」でした。それはお母さんが入院用に家から持ってきたものでした。・・・
 水かさは次第に下がりはじめ、3人は屋上に避難しました。寒く暗い屋上で病人のお父さんを救ったのは、その風呂敷包みに入っていた毛布やパジャマでした。不思議なことにほとんど濡れていなかったのです。お母さんと妹でお父さんを挟んで暖めたと言います。
 このような不思議な話を小松先生は震災から2年経って、ようやく気持ちの整理の付いたお母さんから聞かされたと言います。震災の影でたくさんの不思議な出来事がありました。このお話の中から生きようとする人の強い意志や、家族の絆を感じてもらえたら嬉しいです。
 この本は小さな子でも読めるように、総ルビになっていますし、英訳が付いていますので、外国の人たちのためのテキストとしても使えるように工夫されています。


文と絵を描いた小松則也先生

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