購入数

※カートは使用できませんのでこの下の立ち読み用の電子ブックでお楽しみください



※この本はこのサイト上で全ページ無料で見ることができますが、ダウンロードして見ることができません。


<あとがきより>
豊かな海と美しい緑に育まれたまち、岩手県大船渡市。このまちに、1992年夏、コロンブスの帆船「サンタ・マリア号」の復元船がやってきました。500年の時を越え、黄金の国ジパングへの夢を乗せてやって来ました。
大船渡市を中心とする岩手県気仙(けせん)地方は、かつては世界でも有数の産金地帯でした。
その産金は中尊寺・金色堂をはじめとする平泉の黄金文化を生み出し、そのうわさは、当時、中国のフビライ汗(かん)に仕えていたマルコ・ポーロによってヨーロッパに伝えられました。そしてそれは、15世紀末のヨーロッパに大航海時代を引き起こしました。
コロンブスも、バスコ・ダ・ガマも、そしてマゼランも、この時代の冒険家たちはみな、この東方にあるという未知の黄金郷をめざして航海にでたのです。
かれらは、黄金の国ジパングには到達できませんでしたが、地球上のすべての人間と文化を結びつける交流の道を切り開き、世界を新しい調和の時代へと導きました。
「黄金の国・ケセン」はこの時代、大航海時代の輝く灯台としてさんぜんと輝き、冒険家たちがめざす道しるべだったのです。
この気仙の産金の歴史を、気仙の子どもたちが学ぶことを通して、自分たちの住む気仙地方の様々な文化や歴史や風土に興味を持ち、誇りを持つきっかけになればと願い、この本を出版いたしました。