イチジクの木の下で(上巻)
著者:山浦玄嗣
出版社:イー・ピックス
発行年:2015年
判型:A5判変形(210�×138�)
並製本・カラーカバー付 264頁
装丁:及川デザイン室
ISBN978-4-901602-58-7
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<店主のおすすめポイント>
著者の山浦玄嗣さんは岩手県大船渡市のお医者さんで、生まれたときからのカトリック信者です。
それが元で子どもの頃いじめられたこともあり、自分の住むまちの友人たちにキリストの気持ちを伝えたいと地元の言葉「ケセン語」で聖書を翻訳した方です。
その聖書翻訳の過程で、実は聖書の日本語訳そのものに問題があるのだと気づきました。
例えば「心の貧しい人は幸いである」。日本語で「心が貧しい人」というのは「人品の劣る人」のことですが、どうしてそのような人が幸いなのでしょうか?
「色情をもって女を見れば、その人はもう心の中で姦通したのだ」と書いてありますが、ならば世の男性はみんな姦通罪になってしまいます。
そのような疑問を「1テーマ4ページ」でよみやすく書かれてありますので、聖書の神髄を学んでみたいという人にはぜひ上下巻そろえて読んでみて欲しい本です。ちなみにこの本は『ガリラヤのイェシュー 日本語訳新約聖書四福音書』の手引き書として書かれたもので、中学生以上の人なら十分に読むことができます。装丁は岩手の代表的なデザイナー及川利春さんが手がけたもので、上下巻とも絣文様を基調にした馴染みやすいデザインになっています。
<著者からのメッセージ>
イチジクの木の根方にいるというのは、聖書をしっかりと学ぶという意味の、1世紀当時のヘブライ語における慣用表現でした。この本の書名はこの故事からとっています。
さあ、ごいっしょにイチジクの木の根方にすわりましょう。
わくわくするような楽しい世界が待っています。
<帯の言葉>
届け!1億2千万の日本人へ。
上杉謙信の「敵に塩を送る」故事にあるように、日本人は「敵(かたき)であっても相手を大事にする」ことを誇りとする国民性を持っています。
日本人の心根は、本来キリスト教に親和性があるのだと思います。
そんな日本人の心に伝わるようにと、イエスの「よきたより」を著者と共に工夫を重ね、みなさまにお届けするのが日本語訳四福音書『ガリラヤのイェシュー』とその解説書『イチジクの木の下で』(上・下巻)です。
これらの本が日本の精神風土をさらに豊かに耕し、人類の未来に貢献できる精神文化がわたしたちの国に花開くことを願い、世に送り出します。 イー・ピックス 熊谷雅也
<目次>
1, サクノさんの涙
2, ケセン語訳聖書からセケン語訳へ
3, 大津波を越えて
4, 神さまのお取り仕切り
5, 心を切り替える
6, お水潜り
7, 神さまの熱い息吹
8, ヒンノム谷
9, 大事にしよう
10, 太っ腹のすすめ
11, 心細い人
12, 甲斐性なし
13, やさしさをください
14, 幸いと幸せ
15, 報われる
16, みこともち
17, かんなぎ(祭司)たちの世界
18, 掟語りとイエス
19, 食べ物と衣服
20, やわらかもの
21, 腹を立てる
22, 大黒柱
23, 元気出して、母さん!
24, 信頼
25, びくびくするな!
26, 憑き物もの
27, 地上の罪
28, 心を空っぽに
29, 隠された宝
30, 鳩のように素直に
31, たとえ話
32, 針の穴
33, イエスは水の上を歩いたか?
34, 韋駄天走り
35, 神話化
36, 知恵の子
37, 空きっ腹のイエス
38, 走れ、イエス!
39, ナザレの村人
40, 気前のよさに輝く眼
41, パンを増やす
42, 死人の弔い
43, 生き死人
44, このお宮をぶっこわせ!
45, サマリアの井戸のほとりで
46, イエスの奇妙な自己紹介
47, ものごと調和の法則
48, 解けた謎
49, 嬉しさに光り輝く
50, 腐れパン種
51, 俺は俺だ
52, わたしは神なのだ
53, いかにもそうか
54, ロゴスとは何か
55, 「闇」とは何か
56, 三位一体
57, ニコデモとの対話
58, こわがるな
59, 心配するな
60, 裸のペトロ
61, 俺に惚れこんでいるのか
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▼ものがたり
シュロミット── �
シュロミット── �
シュロミット── �
シュロミット── �
<読者の声>
●もしかして日本だけではなく、全世界の人々にこの本が届くと思います。とても当たり前のことが書いてあるため。(宮城県/S・Tさん)
●表紙を開いて紹介文を拝読して心を惹かれました。ページを開き読んで、山浦先生の文章が抜群におもしろく、楽しい聖書の勉強になっています。イエスの「よきあより」です。(岩手県/S・Mさん)
名著です。ただの翻訳でなく聖書の解釈におよんでいる。近代社会におけるキリスト教のあり方に大きな影響を与えるであろう1冊。(東京都/I・Sさん)
●上下巻とも字が大きいので教科書時代にもどったようで嬉しいです。不勉強分を取り戻せそうで(笑)神様はよくぞ山浦先生をお用いになり味わう「聖書」身近な喜び多い聖書訳を届けてくださった!と感謝です。(広島県/Y・Kさん)
●平成29年の放送大学のラジオで聞いて購入。読みながら涙しております。(東京都/E・Tさん)
<著者プロフィール>
1940年、東京市大森区山王生まれ。
生後すぐ母方の故郷岩手県に移住し、大船渡市で育つ。故郷の大船渡市・陸前高田市・住田町・釜石市唐丹町(旧気仙郡)一円に生きている言葉「ケセン語」を体系化し、文法書『ケセン語入門』(共和印刷)や辞典『ケセン語大辞典(上・下)』(無明舎)を編纂。さらには、気仙の人々の心に届くようにと地元の言葉で四福音書を翻訳し『ケセン語訳新約聖書』(イー・ピックス)を出版。『ケセン語訳新約聖書』は2004年4月、特別謁見のなかで教皇ヨハネ・パウロ�世に献呈された。
東日本大震災直後の2011年10月には『ガリラヤのイェシュー:日本語訳新約聖書四福音書』を著し、「2012年キリスト教本屋大賞」を受賞。2013年2月には、教皇ベネディクト16世より「バチカン有功十字勲章」を授与された。2014年11月には『ナツェラットの男』(ぷねうま舎)で「第24回ドゥマゴ文学賞」を受章。2016年12月には『ホルケウ英雄伝』(上・下巻)がKADOKAWAから出版された。
郷土の歴史や文化への造詣も深く、詩集『ケセンの詩』(共和印刷)『ヒタカミ黄金伝説』(共和印刷)などの著作がある。
医師・言語学者・詩人・物語作家。